集合研修 コースコード UUS19L/3日間/入門・基礎

Webシステム構築の基礎
IIS・.NET・SQL Server

ブラウザから出たリクエストが Web サーバー、アプリケーションサーバー、データベースを通って返ってくるまでを、Windows Server 上に自分の手で組み上げる3日間です。

3日間で組み上げるもの

研修全体を通して、この1本の経路を組み上げます。図は作る順に並べています。1日目に入口の IIS、2日目に SQL Server を作り、3日目にその2つをつなぐアプリケーションを作って、ブラウザから IIS、アプリケーション、SQL Server へとリクエストが流れる経路を完成させます。各章の冒頭で同じ図に戻り、いま自分がどこを触っているかを確かめながら進めます。

サーバー側の3つは、受講者1人に1台ずつ用意した Windows Server 2022 の仮想マシンの中で動きます。

研修の目的

Web システムを構築するうえで必要な知識(構成要素、各サーバーの役割)と構築方法を、実習を通して身につけます。IIS、Visual Studio、SQL Server というマイクロソフト製品を使い、Web システム構築の一連の流れを自分の手で確認します。

個別の製品操作を覚えることよりも、システム全体の見取り図を持って現場に戻ることを重視しています。そのため1日目の午前は全体像の理解にあて、以降の章はすべて「全体のどこを作っているか」を参照しながら進めます。

修了後にできること

  1. Web システムのアーキテクチャ(構成要素、サーバーの役割、リクエストの流れ)を説明できる。
  2. Web/AP サーバー(IIS と ASP.NET Core アプリケーション)の仕組みと構築方法を説明し、IIS 経由でアプリを公開できる。
  3. DB サーバー(SQL Server)の仕組みと構築方法を説明し、Web システムから使うデータベースとユーザーを作成できる。
  4. エラーが出たときに、ブラウザ、IIS のログ、アプリのログ、イベントログ、データベースの順に見て、どの層の問題かを切り分けられる。

概要

講師主導の実習型研修です。講義で仕組みを押さえ、講師と同じ操作を全員で行うハンズオンで手を動かし、各日の終わりに個人演習で自力で組み立てます。3日目の最後は、3日間の成果をつなげて IIS 経由で動く備品管理アプリ(一覧・登録・更新・削除)を完成させる総合演習です。

扱う技術

  • Windows Server 2022、Hyper-V 上の演習用仮想マシン
  • IIS 10 と ASP.NET Core Module(リバースプロキシ構成)
  • SQL Server 2022 Express、SQL Server Management Studio
  • .NET 8(LTS)、ASP.NET Core MVC、Entity Framework Core
  • Visual Studio 2022 Community

この研修の特徴

  • 現行の技術スタックに合わせて全面改訂。ASP.NET Web Forms や ADO.NET は歴史的背景として触れるだけで、実習は ASP.NET Core MVC と EF Core に一本化しています。
  • IIS を「アプリの実行基盤」ではなく「Kestrel の前段に立つリバースプロキシ」として正しく位置づけます。
  • 2日目に作るデータベースを3日目のアプリでそのまま使い、3日間が1本のシステムにつながります。
  • 受講者1人1台の仮想マシン。章の区切りでチェックポイントを取るので、壊すことを怖がらずに手を動かせます。

日程計画

各日 10:00〜17:30。昼休憩は 12:30〜13:30、午前に1回、午後に2回の10分休憩があります。進捗により内容を調整することがあります。

日午前 10:00〜12:30午後 13:30〜17:30
1日目
9月9日(水)
第1章 Webシステムの概要
Web システムとは、1層・2層・3層構成、HTTP の基本、各コンポーネントの役割と連携、.NET 技術の変遷、本講習で構築するシステムの全体像
第2章 IISの構築
IIS の役割の変化(Kestrel 前段のリバースプロキシ)、インストールと基本設定、Web サイトとアプリケーションプール、セキュリティ機能、リバースプロキシ設定
個人演習① 2つ目の Web サイトを公開する
2日目
9月10日(木)
第3章 SQL Serverの構築
DB サーバーの役割、SQL Server の概要、インストールと初期設定(認証モード、TCP/IP)、データベースとテーブルの作成
第3章(続き)
DML と JOIN、ログインとユーザー、ロールと権限、制約、インデックスと実行プラン
個人演習② データベース一式を1本のスクリプトで作り直す
3日目
9月11日(金)
第4章 ASP.NET Core MVCアプリケーション
AP サーバーの役割、ASP.NET の変遷、.NET の概要、MVC パターン、Visual Studio による開発環境の準備、Controller と View の作成
第4章(続き)
Model とルーティング、IIS への発行、認証、Entity Framework Core による CRUD、統合動作確認
総合演習 備品管理アプリを IIS 経由で動く状態に仕上げる

正味の指導時間は1日6時間、3日間で18時間です。

研修対象

今後、Web システムの設計・構築、または Web アプリケーション開発を担当する方。次のどちらかに当たる方を想定しています。

  • Web システムの業務に新しく配属された方。インフラ、AP サーバー、データベースのいずれも未経験で、これから実務で Web システムを担当する。
  • 仕様書からアプリのコードは書いてきた方。コーディングはできるが、IIS や SQL Server を自分で構築したことがなく、システム全体のスタックを見たことがない。

どちらの方にも共通するのは「システム全体の見取り図をまだ持っていない」ことです。この研修は、その見取り図を作るところから始めます。

前提知識

  • Windows の使用経験があること。
  • データベースの仕組みと SQL の基礎知識、または .NET の基礎知識(概要と主な構成要素)のいずれかがあること。

Hyper-V や Windows Server の経験は不要です。演習環境は用意してあり、起動からログインまでの手順は受講者向けガイドで案内します。